2025.08.26
「鯵をさばいてアジフライを作ろう!」イベントを開催しました
nodoca /鮮魚 いの吉 コラボイベント 開催レポート
― 鯵をさばいてアジフライを作ろう! ―
日時:7月27日 日曜日 10:00~12:00
講師:鮮魚 いの吉 梅本慎吾(うめもとしんご)店長
内容:調理道具や豆知識を紹介しながら
しんご先生がお魚のさばき方を指南。
保護者が見守る中、
子どもたちはお魚さばきを体験して、お魚を
ガスコンロの温度調節機能を使用して調理し実食
食後には動画などを観ながら、
お魚が店頭に並ぶまでの流れを学びます。
夏休みが始まったばかりの7月27日。
いま自宅で魚をさばき、調理する機会は少なくなっています。スーパーマーケットが増え、町の魚屋さんが減少している中、今回は太宰府市にある「鮮魚 いの吉」店長のしんご先生の指導のもと、小学生たちがアジをさばき、アジフライをつくるという特別なイベントを開催。さらにお魚好きに嬉しい海鮮丼付きです!
筑紫野市と太宰府市教育委員会の後援をいただき、各小学校へチラシを配布したことで、
252名もの申し込みがありました。その中から抽選で選ばれた男の子9名、女の子4名の計13名がアジの三枚おろしに挑戦。参加の理由は、「お魚が好き」、「料理が好き」、「家族にすすめられて」など、それぞれですが、みんな初めての体験に期待に胸を膨らませていました。
梅本しんご先生をご紹介!
魚屋さんになってから5年目の31歳
しんご先生のお店「鮮魚 いの吉」は、魚屋さんに食事ができるスペースが併設されています。ここに毎日、新鮮な魚が届きます。しんご先生は1日に約100匹ものお魚をさばいているそう。時間にすると、なんと1匹10秒くらい!
魚のさばき方を体験してほしいと思ったのは、「さばき方や調理方法を聞かれることが多く、魚のことを知らない人が多いな」と感じていたから。
スーパーマーケットで売られている切り身の魚は、すぐに調理できて忙しい日々には手軽。一方で、魚のさばき方を身につけたい人も増えているといいます。
お店は太宰府駅から3分程の場所にあります
大漁旗が飾られた店舗奥が飲食スペース
「昔は魚屋さんで買い物をしていたので、いろんな会話をしながら魚を購入していましたよね。魚がもっと身近だったと思うんです。最近は、食生活から魚が離れているのが伝わってくるんです」
実際に魚をさばき、「新鮮で美味しい魚を食べて欲しい。もっと興味を持って欲しい」。さらには、生き物をいただくことの本質を知ることも。子ども達へ、楽しみながら「魚屋さん」と魚の知識を身につけてもらえるように、と願っています。
本物の包丁と魚の扱い方を体験する
お魚クイズ。一番食べられている魚は?
10時からイベントがスタート。緊張をほぐすための3問のお魚クイズと、「魚介類と肉類の1人1年当たりの消費量の推移」(参考:農林水産省「食料需給表」)の座学から、しんご先生によるアジの三枚おろしへ。自分でさばいてアジフライをつくって食べた後、最後に「お魚がお店にならぶまで」のビデオを観るという流れです。
「今日用意したのは大きめのアジですね。今回応募してくれたということは、みんな腕に自信があるんじゃないかなと思って、大きいのを持ってきました(笑)」魚の身を右身と左身の2つと、中骨の1つにさばくのが三枚おろしです。
「中骨の部分は捨てないで、焼いたり揚げたりして骨せんべいにしても美味しいですよ」
手際よくさばかれた先生の三枚おろしは、皮もひいて海鮮丼用のお刺身になりました。
そして、6人と7人の2つのグループに分かれ、子ども達がアジをさばいていきます。
大人が使う本格的な包丁を使うため、先生の話を聞いて正しい包丁の使い方をすること。怪我をした場合にはすぐに報告をなど、スタッフと保護者の方々は子ども達が自分で行動できるように見守っていきます。
ゼイゴを取っていきます
「順番待ちのお友達は、先にさばいているお友達の手元を見てイメージしてね」と、先生から声がけがあります。
下処理では、分厚めのキッチンペーパーで「頭をぎゅっと押さえ」、手で触ると「ガリガリした部分」、魚の尾の付け根にある硬い棘「ゼイゴ」を包丁を斜めにしながら薄く取っていきます。
「この硬い棘はすべての魚にあるんですか?」という質問に、「これはアジだけにあるんですよ。マアジやシマアジなど、アジと名前がついているやつ!」。
その後、手でキッチンペーパーを押しながらヒレを持って頭を落とし、手を中に入れて内臓を出して洗っていきました。
「内臓をしっかり取らないと、アジフライにした時に生臭かったりするので、綺麗に取ってね。この匂いね、生き物はこんな匂いなんだよ」
内臓の独特の匂いは、意外に好きという子も苦手な子もいたようですが、みんな綺麗に洗っていました。
いよいよ三枚おろしの工程。頭が左、腹が手前になるようにまな板に置き、腹から中骨に沿って包丁を入れます。
「魚には骨と骨の間に関節があります。その部分に包丁を入れて…骨を切り離して」
「この真ん中に硬い骨があるんです。骨まで包丁入れて、次は背中から入れたら、次に反対側から、この上を滑らせるように。真ん中まで行ったら、次は包丁を貫通します…こんな感じで、魚をおろしていきます。骨に沿って優しくゆっくりとね」。
ヌメリのある魚を手で触り、匂いを感じ、包丁を入れる音を聞きながら、さばいていく作業。子ども達はみんな真剣。その様子に、子ども達の感覚が研ぎ澄まされていくように感じました。
みんな真剣です(^^
三枚におろした後、「それでは最後。お腹のところに触って、骨があるのがわかるかな。それを斜めに切り落としていきます。手で触って、小骨などもピンセットを使って取ってくださいね」
右身と左身、二枚にパン粉などをつけてガスコンロの温度調節機能※を使用し、170度の油で揚げると、美味しそうなアジフライが完成しました。
※温度調節機能とは
設定した温度を保つようにガスコンロが自動で火力を調整する機能のこと。
素材に合わせて温度を設定することで簡単に美味しく仕上げることが可能です。
完成したアジフライと海鮮丼。満足の笑顔♡
参加した感想をうかがいました。
【子ども達】
・初めての体験で少し緊張したんですけれど、最終的にいい感じにアジフライができて嬉しかった。
・アジをさばくところが難しくて疲れたけど、すごく楽しかった!
・お魚を初めて切った! 面白かった。
・アジの骨の位置がわかった。
・さばき方の手順が知れて良かった。
・魚をもっとさばいてみたい。
さらに「お母さんに助けてもらわずにさばいてみたい」など、アジをさばくことは子ども達にとって楽しい作業だったようです。
【保護者の方々】
・じつは、少し練習させたんです。人参など切ってみたんですが、さすがにちょっと違っていましたね(笑)。本当に楽しそうで、私も勉強になりました。
・包丁を使えていたので驚きました。包丁の使い方にはリズムがありますね。
・子どもが魚好きなので料理はしますが、さばいたことがないので体験して良かったです。
・最後まで自分でやることができて満足そうな笑顔が印象的でした。
・丁寧に教えていただいて貴重な体験になりました。
保護者の方々も子ども達が、思った以上に上手にさばいていく様子に感動されていました。
子ども達は、難しい工程をやり遂げた喜びと、美味しかったという満足感に溢れていました。
最後に・・・
大変多くの方にご応募頂き、本当にありがとうございました。
今後もnodocaでは、地域で働く「人」を通して食育とキャリア教育の学びができるようなイベントを計画していきたいと思います。
暑い中、ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
しんご先生のお店(鮮魚 いの吉)
筑紫ガスnodocaのInstagramにてイベント情報更新しています